高カリウム血症 に移動 – 高カリウム血症とは,体内の総カリウム貯蔵量の過剰またはカリウムの細胞外への異常な移動によって血清カリウム濃度が5.5mEq/Lを上回ることである。通常の原因は腎排泄障害であり,コントロールされていない糖尿病でみ …
カリウムは,最も豊富な細胞内陽イオンであるが,体内総カリウムのわずか2%程度だけが細胞外に存在する。細胞内カリウムのほとんどは筋細胞内に含まれるので,体内の総カリウム量は除脂肪体重に概ね比例する。平均的な70kgの成人は約3500mEqのカリウムを有する。
カリウムは細胞内浸透圧を決定する主要因子である。ICFおよびECFのカリウム濃度比は細胞膜の分極に強く影響し,ひいては神経インパルスの伝導および(心筋を含む)筋細胞の収縮など,細胞の重要な過程に影響を及ぼす。したがって,血漿カリウム濃度の比較的小さな変化が大きな臨床症状を生むことがある。
カリウムを細胞内外へ移動させる因子の不在下では(水分と電解質代謝: 細胞内移動を参照 ),血漿カリウム濃度は体内総カリウム量と密接に相関している。血漿pHが一定であると仮定すれば,血漿カリウム濃度が4mEq/Lから3mEq/Lに減少すると,カリウムの不足量は全体で100〜200mEqとなる。血漿カリウム濃度が3mEq/L未満に低下すればカリウムの不足量は計200〜400mEqである。
インスリンはカリウムを細胞内に移動させるので,インスリン高値は血漿カリウム濃度を低下させる。糖尿病性ケトアシドーシスにみられるようにインスリンが低値になると,カリウムが細胞外へ移動して血漿カリウム濃度が上昇し,これは体内総カリウム量が不足していてもときに生じる。βアドレナリン作動薬,特に選択的β2作動薬はカリウムを細胞内に移動させるが,β遮断薬やα作動薬は恐らくはカリウムを細胞外へ移動させる。急性代謝性アシドーシスではカリウムは細胞外へ移動するが,急性代謝性アルカローシスではカリウムは細胞内へ移動する。
しかし,血漿HCO3濃度の変化の方がpHの変化よりも重要であると考えられる;無機酸の蓄積に起因するアシドーシス(非アニオンギャップ性高塩素性アシドーシス)では血漿カリウム濃度がより上昇しやすい。これに対して,有機酸の蓄積による代謝性アシドーシス(高アニオンギャップ性アシドーシス)では高カリウム血症は生じない。
したがって,糖尿病性ケトアシドーシスに一般的な高カリウム血症は,アシドーシスよりもインスリン欠乏に起因することの方が多い。急性呼吸性のアシドーシスやアルカローシスは,代謝性のアシドーシスやアルカローシスほどには血漿カリウム濃度に影響を与えない。それにもかかわらず,血漿カリウム濃度は血漿pH(およびHCO3濃度)との関連で解釈すべきである。
食事からのカリウム摂取量は,正常では40〜150mEq/日と多様である。定常状態では,便中への排泄量は通常は摂取量のほぼ10%である。尿中排泄はカリウム平衡に寄与している。カリウム摂取が増加(1日に150mEqを上回るカリウムを摂取)すると,その後の数時間で過剰なカリウムの約50%が尿中に排泄される。残りのほとんどは細胞内区画に運ばれ,血漿カリウム濃度の上昇は最低限にとどめられる。
カリウムの摂取増加が持続すれば,カリウム刺激性のアルドステロン分泌によって腎臓からのカリウム排泄が亢進する;アルドステロンはカリウム排泄を促す。さらに,便からのカリウム吸収はある程度調節を受けるとみうけられ,慢性的なカリウム過剰では50%低下することもある。
カリウム摂取が減少すると,血漿カリウム濃度の大幅な変動に対する予備としての機能を細胞内カリウムが再び果たす。腎臓でのカリウム保持は食事性カリウムの減少に応じて比較的緩徐に進み,腎臓のナトリウム保持能と比べてはるかに効率が悪い。したがって,カリウム欠乏はしばしば臨床的に問題となる。尿中カリウム排泄量が10mEq/日であれば,ほぼ最大限のカリウム保持が腎臓で行われていることを表し,著明なカリウム欠乏が示唆される。
急性アシドーシスがカリウム排泄を障害するのに対して,慢性アシドーシスおよび急性アルカローシスはカリウム排泄を促進することがある。ナトリウム大量摂取またはループ利尿薬療法によって生じるような遠位ネフロンへのナトリウム輸送の増加は,カリウム排泄を促進する。
白血球数が105/μLを上回る慢性骨髄性白血病患者では,検体を処理前に室温に置くと検体中の異常白血球が血漿中のカリウムを取り込むので,ときに偽性低カリウム血症,すなわち血清カリウム濃度の偽低値が生じる。これは血漿または血清を血液検体から速やかに分離することで防ぐ。
偽性高カリウム血症,すなわち血清カリウム濃度の偽高値はより一般的であり,典型的には溶血や細胞内カリウムの放出によって生じる。これを予防するために,採血者は細い針で急激に血液を吸引したり,血液検体を過度に撹拌したりすべきではない。血液凝固時に血小板からカリウムが放出されるので,偽性高カリウム血症は血小板数が106/μLを上回るときにも起こりうる。偽性高カリウム血症の場合は,血清カリウム濃度とは対照的に血漿カリウム濃度(非凝固血)は基準範囲内にある。
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高カリウム血症の原因
高カリウム血症の症状
軽度の高カリウム血症では、症状がほとんどありませんが、カリウム濃度が高度に上がると、人体に重篤な悪影響を及ぼします。
主な症状は、
・舌の異常感覚、知覚過敏
・四肢麻痺、筋力の低下
・悪心、嘔吐
・下痢
・不整脈、頻脈
などがあります。また、到死性不整脈から心室細動を起こして心停止、突然死することもあります。
・カリウムを多く含む食品の摂りすぎ
・偽性高カリウム血症
白血球・血小板の増加など、採血した検体の問題であり、病気ではありません。
・細胞内のカリウムが血液中へ移動
代謝性アシドーシス(血液の酸性化、循環不全、重篤な感染症などにより発生)、消化管出血、インスリンの不足、β遮断薬の使用、ジギタリス中毒、などです。
・カリウム負荷
細胞の崩壊(重度の火傷や怪我による挫滅症候群、化学療法による腫瘍崩壊)、カリウム製剤の投与などです。
・腎臓のカリウム排泄障害
腎不全、アルドステロン欠乏、薬の副作用などです。
高カリウム血症の治療法
災害などで重度の火傷や怪我を負い、クラッシュシンドロームとも呼ばれる挫滅症候群の恐れがあるときは、高カリウム血症による心不全を引き起こさないためにも、緊急透析や人工呼吸器による呼吸管理など、医療従事者による対応が必要です。
Na,カリウムの働き カリウムが不足すると
カリウム
| 主な含有食品 | 電解質としてのカリウムの働き |
| カリウムが不足すると | カリウムとナトリウムのバランス |
カリウムは主として細胞内液中に分布して、
ナトリウム(Na)とともに大切な物質交換を営みエネルギー発生にも関与するミネラル
・成人の体内に約200g含まれるカリウム
・リン酸塩として、あるいはタンパク質と結合して細胞内にあるカリウム
カリウムの生理作用
・心臓機能、筋肉機能を調整する
・細胞内液の浸透圧が一定に保たれるように調節する
カリウムの欠乏症状
・筋力が低下して筋無力症またはマギ状になる
・腸がまひして腸閉そく症になり、ぼうこうがまひして拡張する
・知覚が鈍くなり反射が低下する
カリウムを含む主な食品
小麦胚芽、アーモンド、干しぶどう、パセリ、ピーナッツ、にんにく、ほうれんそう、じゃがいも、
そのほかカリウムが多く含まれる食品としては、バナナ・スイカ・リンゴ・柿・柑橘類・セロリ・・薩摩芋・小豆・牛乳・昆布・ワカメ・緑色野菜などです。
但し、カリウムは水に溶け出てしまうので、煮る・茹でるなどの調理によってかなり失われてしまうので、煮汁も利用するなど調理方法を工夫するといいですね。
腎臓機能の障害を抱えていない方なら、カリウムは不足することの方が大半なので、十分な摂取を心がけてください。
全身の脱力感が襲ってくる夏バテもカリウム不足が原因の一つなのですよ!夏はたくさん汗をかくので、水分と同時にカリウムも発散しまうからなのです。夏バテ時は水分だけでなく、カリウムも補給すると効果的です。
アルファルファー粒はたくさんのミネラルがバランスよく入っている緑黄色野菜です。「今日は野菜が少ないなぁ・・。」と感じたときは少し多めになど、上手に利用してください。
1.筋肉症状として・・・脱力感・膨満感・呼吸困難・不整脈など
2.精神症状として・・・神経過敏(イライラ)・昏迷(どうして
3.腎症状として・・・・尿細管の変性にともない尿の濃縮力障害や腎う腎炎にかかりやすくなります
アルファルファを原料とするスーパーベジタブル・元気野菜は現代食生活で不足しがちなカリウムを初めカルシウム・マグネシウムなどバランス良く手軽に補給できます。
電解質としてのカリウムの働き
人間の細胞は、一般的に水分を含んでおりそれを細胞内液といい、ここにカリウムと少量の塩素が含まれています。そして細胞と細胞のすきまにある水分を細胞外液といいますが、そこにナトリウムと塩素が含まれています。
ですからナトリウムとカリウムのバランスは、物質の代謝から、外界の刺激に反応する神経の働きまで、広範囲に大きな影響を与えます。このバランスが崩れると、あらゆる細胞の働きが怪しくなり、健康が失われてしまいます。
日本人の食事には、カルシウムも不足していると言われますが、ミネラル・微量元素を十分とれない最近の日本人は、このカリウム不足も深刻です。
カリウムはビタミンB1・B2とも協力的ですから大切なミネラルです。またナトリウム(食塩)のとり過ぎを調整する作用をします。
ナトリウムのとり過ぎとカリウムの不足は高血圧を招き、高血圧は心臓発作の引金になり、また脳梗塞の危険も高まります。
1983年J,Clinicalassnのレポートによると、菜食主義者は血圧が高くならない点を追研していますが、いずれにしても薬剤による血圧調整に頼らず、食事からカリウムの多い果物・野菜類を多くとり高血圧にならないよう気を付けなければなりません。
カリウムとナトリウムのバランス
体重68Kgの人の体にはカリウムが約200g、ナトリウムは約100g含まれており、カリウムはナトリウムよりも多くとるのが自然です。アルファルファもそうですが、天然の食品はカリウムとナトリウムがバランス良く含まれているものです。しかしながら加工食品をはじめ精製された食材が氾濫する現在の食生活からは、カリウムの摂取は少なく、一方ではナトリウムのとり過ぎが叫ばれています。加工食品の利用率が高まっている昨今、その中の多量のナトリウムが問題になります。
以下素材のナトリウム量と加工した食品のナトリウムを比較して見ました。
| 300g 当たりmg | Na | K | 加工食品 | Na | K |
| 鶏 肉 | 34 | 190 | 焼 き 鳥 缶 詰 | 800 | 200 |
| 生 牛 乳 | 50 | 150 | バ タ ー | 750 | 28 |
| い わ し | 95 | 440 | 焼き抜きかまぼこ | 1200 | 100 |
| 豚 肉 ロース | 26 | 49 | ロ ー ス ハ ム | 1100 | 210 |
| ト マ ト | 2 | 230 | トマトジュース | 230 | 260 |
| こ む ぎ | 2 | 460 | う ど ん | 600 | 80 |
| スーパーベジタブル100g | 350 | 3800 |
加工食品をとる量が増えると、食事中のカリウム含有量が減少するだけでなく、ナトリウム(食塩)の割合が高くなって、他の食品と併せないと体にとっては良くありません。
ナトリウムの摂取は食塩だけでなく、ハム、ソーセージ等に食品添加物として使われる亜硝酸ナトリウムや、ソフトドリンクに含まれている安息香酸ナトリウム、調味料のLーグルタミン酸ナトリウムからもナトリウムを摂取しています。
私達のカリウム源は新鮮な野菜や果物をとらないとカリウム不足とナトリウムの摂りすぎになってしまいます。食後にスーパーベジタブルを摂るとカリウムの不足を補う事ができます。